英語力に3ヶ月で効果、AI英会話の「スピークバディ」ら受賞、GBAF 2020で披露されたスタートアップ7社ご紹介

THE BRIDGE
Universe編集部
Published on:
Jan 5, 2021
Image credit: Global Brain

SWAT Mobility 日本法人代表 末廣 将志 氏

SWAT Mobility 日本法人代表 末廣 将志 氏

SWAT Mobilityは、デマンドレスレスポンス型ダイナミックルーティングアルゴリズムで、移動課題を解決しようとするスタートアップだ。2016年にシンガポールで創業、今年2月に日本市場へ進出した。郊外での高齢者の交通代替手段、都心における慢性的な交通渋滞、ラストワンマイルの移動手段などを、N:N(乗客複数 vs. 運転者・車複数)の最適なルート計算でソリューション提供する。

サービスは、乗客用アプリ・ドライバー用アプリ・管理者用アプリの3つで構成。乗客は乗りたい場所、降りたい場所、予約ボタンを押せば車を呼ぶことができ、ドライバーはアプリに表示された地図上の指示に従って目的地に最適なルートで乗客を送り届けることができる。管理者アプリでは、サービスオーナーとして、各車の現在地や稼働状況などをリアルタイムで把握することができる。

SWAT Mobilityでは主に、企業向けや公共交通機関向けに世界7カ国でサービスを提供している。日本では、ケーブルテレビ大手ジュピターテレコムの営業員・保守員のオンデマンド送迎に利用されている。ジュピターテレコムではこれまで、社用車を使って営業員・保守員が顧客訪問していたが、事故の多発やそれに伴う保険料の上昇、出先での駐車場確保の時間などに悩んでいた。

7月から実施されたこの実証実験では、営業員や保守員が予約してから10分くらいで現場に到着することが確認され、3ヶ月間で約8,000回の乗車が認められた。車の効率的な運用が可能になることから、ジュピターテレコムが持つ社用車4台を1台に減らしても運用が可能であることがわかった。ジュピターテレコムは SWAT Mobility の仕組み全国4,500台ある社用車の約半数に導入する予定。

また、新潟市下町(しもまち)では、SWAT Mobility が新潟交通や日本ユニシスと協業で、オンデマンドバスの運用実験を行っている。地方都市や郊外では人口減少に伴い路線バス利用者を使う人が減っているが、単純にバス路線を廃止したのではユーザビリティが下がってしまう。サービスの品質を維持したまま、サステナブルな移動手段を提供する仕組みとして注目を集めているという。

その他タイやフィリピンなどの東南アジアでは、トヨタと協業で医療従事者向けの感染予防策を施した通勤用の送迎サービスを提供。出退勤時間が不規則で、一般通勤客との接触を極力減らす必要がある医療従事者向けに、医療施設と自宅を直接繋ぐ仕組みを提供した